春のクラス替えの後、お子さんの様子が気になっているお母さんも多いのではないでしょうか。
特に新しい環境で緊張したり、不安を感じたりすると、
「喉に何かが詰まったような感覚」を訴えるお子様もいらっしゃいます。
この症状は、中医学(漢方)では「梅核気(ばいかくき)」と呼ばれています。
梅核気とは、梅の種が喉に引っかかったような違和感や圧迫感を指します。
実際に喉を調べても何も見つからず、耳鼻科などでも特に問題がないと言われることが多いです。
実はこの症状、心と深く関係しているんです。
中医学では、ストレスや緊張など、
気持ちの滞りが原因で気(生命エネルギー)の流れが悪くなり、喉に症状が現れると考えられています。
特に、環境の変化に敏感で繊細なお子さんほど、この症状が出やすい傾向があります。
こういった症状に対して、よく用いられる漢方が「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」というお薬です。
半夏厚朴湯は、気の流れを整え、喉の詰まり感や精神的な緊張を和らげる働きがあります。
特に、不安感が強く、気持ちが塞ぎがちなお子さんにはとても相性の良い漢方薬です。
ただし、漢方薬は体質や症状によって合う・合わないがあります。
中医学では、同じ症状であっても体質が異なれば使う薬も変わります。
半夏厚朴湯がよく効くお子さんもいれば、別の薬の方が適しているお子さんもいます。
また、漢方薬の効果を高めるためには、気持ちを穏やかにする生活習慣や、ご家庭でのお母さんの温かなサポートがとても重要です。
お子さんが「喉が苦しい」と訴えると、お母さんとしても本当に心配ですよね。
でも大丈夫です。焦らず、お子さんの気持ちに寄り添ってあげてください。
もし「うちの子にはどんな漢方が合うかな?」と気になったら、ぜひ漢方専門の薬剤師にご相談くださいね。
一緒にお子さんの気持ちと身体が軽くなる方法を見つけましょう。