不登校のお子様のことで悩んでいる親御様へ

不登校に悩む親御さんへ

実は、私の娘もかつて不登校になった経験があります。

 

私がこの話をするのは、似たような状況で悩まれている方々に

少しでも力になれればと思ってのことです。

 

 

私は漢方の修行を東京で行い、

修行が終わった後に家族と一緒に地元の宇都宮に戻ってきました。

当時、娘はまだ新しい学校生活を始めたばかりで、転校して間もない状態でした。

しかし友達もできていたようで、学校にもなじんでいると思っていました。

特にいじめやトラブルがあったわけではなく、親の私としても安心していたのです。

 

ところが、ある夏休みが終わった頃から、突然娘は学校に行けなくなってしまいました。

 

私が理由を尋ねても、彼女は何も答えませんでした。

 

不安が募る中、私はつい焦ってしまい、

「テストを受けないと高校に進学できない!これは大変だ!」と、

無理にでも学校に行かせようとしたのです。

 

家から学校までの500mの道を、進んでは止まり、

また進んでは止まりと何度も繰り返しながら歩きましたが、結局その日は学校に入ることはできませんでした。

 

その後、私は自分の無理強いが逆効果だったと深く反省しました。

娘にとっては、強引に連れて行こうとすることがかえって負担になっていたのだと気づいたのです。

 

そして、妻に相談してみたところ、

「学校に行かなくても大丈夫よ。放っておいても死にやしないわよ」

と言ってくれたのです。

 

その言葉に、私は心が軽くなり、

「無理に学校に行かせるよりも、娘の気持ちを尊重して見守ろう」

と考えを改めました。

 

娘はその後、しばらくの間学校に行くことはなく、

中間テストや期末テストも受けずに過ごしていました。

 

ある日、娘から「BTSが日本に来る」という話を聞きました。

 

大好きなアーティストのライブに行きたいという強い気持ちがあるようでしたので、

私は何とかしてそのチケットを取ろうと決心しました。

娘との距離を縮める良い機会だと思ったのです。

 

 

ライブ当日、私はBTSについてほとんど知識がなかったのですが、

娘と共に参加し、会場で彼女が「お父さん、立って!ノリが悪いよ!」と声をかけてくれたとき、

親子の関係が少しずつ改善しているのを実感しました

 

。それ以来、私たちは少しずつ会話を交わすようになりました。

 

音楽の力は大きいものだと感じ、私自身もとても嬉しく思いました。

ライブの後、私たちは日常の何気ない話をしたり、

「BTSのライブ、楽しかったね」と感想を言い合ったりしていました。

そして、徐々に娘の心が開かれていき、ついには「学校に行きたくない理由は何なの?」と聞けるようになりました。

そこで、娘はしばらく黙ってから、やっと「頭がかゆくてフケが落ちるのが嫌だった」と打ち明けてくれました

。私はその言葉を聞いたとき、本当に驚きました。

それまで娘が悩んでいたのが、こんな些細なことだったのかと。

 

しかし、それが娘にとっては深刻な問題で、学校生活に大きな影響を与えていたのです。

私は「よく話してくれたね」と娘に感謝の気持ちを伝え、

漢方薬の煎じ薬を飲ませることにしました。

 

 

漢方の力も手伝って、彼女の肌の状態が徐々に改善し、

それとともに彼女はまた少しずつ学校に行くようになりました。

 

この経験を通して、不登校の理由は本当に人それぞれであり、

必ずしも大きな問題が原因とは限らないことを学びました。

 

親として焦る気持ちもありますが、子供の気持ちに寄り添い、

無理に解決を急ぐのではなく、

子供の心の声に耳を傾けることが大切なのだと思います。

 

もし、同じようなことでお悩みの親御さんがいらっしゃれば、

どうか一人で抱え込まず、お子さんの話にじっくり耳を傾け、悩みに共感してあげてください。

 

 

そして、必要であれば専門家や同じような経験を持つ方と相談することも大切です。

当店には子育ての経験が豊富な相談員もおりますので、

ぜひご相談いただければと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。