乳がんが見つかった時のことを、今でも鮮明に覚えている方は多いのではないでしょうか。
頭が真っ白になって、先生の声が遠くに聞こえて、家に帰る道のりをどう歩いたかも覚えていない。
夜になって一人になると、「もしこの先……」という言葉がふと浮かんできて、涙が止まらなくなる。
ご家族の前では気丈にふるまっていても、本当は誰よりも怖くて、不安で、心が押しつぶされそうになっている。
乳がんという病気に向き合うということは、自分の命や、これからの人生、大切な人たちとの時間について、否応なく考えさせられるということです。
厚麗堂薬局は、そんなあなたのお気持ちに、まず何よりも寄り添いたいと思っています。
こんなふうに、心と体が悲鳴をあげていませんか

診断を受けてから、あるいは治療が始まってから、こんな変化はありませんか。
- 眠ろうとしても、不安な考えが頭から離れず眠れない
- 些細なことでも涙が出たり、気持ちが沈んで何もする気になれない
- 手術をした側の腕がむくんで重い、肩がこわばって動かしにくい
- 抗がん剤の治療で、体がだるくて起き上がるのもつらい、食欲がわかない
- ホルモン療法(タモキシフェンなど)を始めてから、ほてりや寝汗、動悸、憂うつな気分が続く
- 分子標的薬(トラスツズマブなど)の投与後に、寒気や発熱がある
- 治療が一段落したあとも、「再発したらどうしよう」という不安がずっと消えない
どれか一つでも当てはまるものがあれば、どうかご自分を責めないでください。
それはあなたが弱いからではなく、大きな病気と懸命に向き合っている証です。
中医学から見た、心と体のつながり
中医学(中国の伝統医学)では、心と体は切り離せないものと考えます。
乳房には「肝経(かんけい)」という道が通っており、肝は気持ちの安定や気(生命エネルギー)の巡りを司る臓腑とされています。
強い不安や悲しみ、恐怖といった感情が長く続くと、この肝の気の巡りが滞ってしまいます(肝鬱気滞・かんうつきたい)。
気の滞りは血や体液の流れにも影響し、それが長引くことで乳房にしこりのようなものができやすくなる、と中医学では考えられてきました。
手術や抗がん剤、放射線治療を経たあとの体は、気力も血も大きく消耗した状態(気血両虚・きけつりょうきょ)になっていることがほとんどです。
ですから治療の後半では、無理に何かを取り除こうとするのではなく、まずはやさしく体力と血を補い、疲れきった心と体を労わることを大切にします。
ホルモン療法によるほてりや寝汗は、体を潤す力が消耗した状態(陰虚・いんきょ)からくる熱と捉え、分子標的薬による寒気や発熱は、体を守る力(衛気・えき)が乱れたサインと捉えます。
どちらも、あなたの体質やそのときの状態に合わせて、少しずつ整えていくことができます。
ご自宅でできる、小さないたわり

がんばりすぎなくて大丈夫です。できそうなものから、ひとつだけでも取り入れてみてください。
- 涙が出るときは、我慢せずに流してあげてください。 不安や悲しみを無理に抑え込むと、気の巡りがさらに滞ってしまいます。信頼できる人に話す、日記に気持ちを書き出すことも、立派な養生です。
- 手術した側の腕は、無理のない範囲でそっと動かしてあげてください。 むくみや筋肉のこわばりが和らぐ助けになります。
- 体力が落ちているときは、消化にやさしい食事を。 長芋は術後の体力回復によいとされます。ナマコとカニ肉のスープ(体を潤し、血を補う働きがあります)も、治療中の体をいたわる薬膳のひとつです。
どうか、一人で抱え込まないでください
乳がんの治療は長く、体調も気持ちも波があります。「今日は大丈夫でも、明日はまた不安になるかもしれない」——それが自然なことです。
だからこそ、その時々のあなたの状態に合わせて、一緒に歩んでくれる存在が必要なのだと思います。
厚麗堂薬局では、これまでの治療の経過やお体の状態はもちろん、今どんなお気持ちで過ごしていらっしゃるかも、時間をかけて丁寧にうかがいます。
西洋医学の治療と並行して取り入れられる漢方薬や養生法を、あなたのペースで一緒に探していきましょう。どんな小さな不安でも、どうぞお聞かせください。
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