アトピー性皮膚炎は現代医学では
慢性的な皮膚病とされ、特に痒みが生活の質に大きく影響を与える症状です。
東洋医学では、このアトピー性皮膚炎を
元々の体質と外的な要因の両方が関わると捉え、
個々の体質に応じた治療を行うことが特徴です。
ここでは、中医学で用いられる「体質別」の漢方薬に関して解説します。
1. 痒くてジュクジュクしているタイプ
このタイプのアトピーは、
皮膚が茶褐色で粗く厚みがあり、強い痒みが発作的に現れるのが特徴です。
春先や梅雨時期に悪化しやすいのはこのタイプです
この症状は、身体に溜まった湿気や熱によって引き起こされると考えられます。
治療法としては、体内の余分な熱や湿気を取り除き、風邪 ふうじゃ を払い、
痒みを和らげる「消風散 しょうふうさん」などが用いられます。
2.カサカサかゆみタイプ
皮膚が淡い色や灰白色で、乾燥しているのが特徴のタイプです。
このタイプの患者さんは、
肌が乾燥していて、秋口に悪化することが多いです
舌は淡く、脈は沈んで細い状態です。
治療法としては、血を養い、乾燥を潤すことを目的とした
「当帰飲子 とうきいんし」などが使われます。
3.お腹の調子がゆるく 皮膚に影響が出ているタイプ
皮膚の色が暗灰色で、
滑らかな厚みのある状態が特徴です。
加えて、腹部膨満感や消化不良、軟便などが見られます。
このタイプは、お腹の機能低下により体内に湿邪 しつじゃ
が溜まりやすくなることで起こるとされています。
治療法としては、お腹の調子を健康にし、湿気を取り除く「胃苓湯 いれいとう」などが用いられます。
4. ストレス過剰タイプ
皮膚が赤くなり、イライラや不眠、夢が多い、眩暈(めまい)など
精神的な不調を伴うのがこのタイプの特徴です。
舌の先端や縁が赤くなり、脈を取ると緊張していることがわかります
治療法には、肝の気を解放し、熱を取り、血を養うことを目的とした
「竜胆瀉肝湯」や「加味逍遥散」などが使用されます。
現代医学のステロイド等の治療に限界を感じている方
ぜひ漢方薬を検討してみてください
ご相談は公式ラインからお待ちしております