妊活に漢方薬を利用する方が増えていますが、
適切な時期に適切な漢方薬をきちんと使わないと意味がないんです
中医学では、女性の体は月の満ち欠けのように周期的に変化すると考えます。
月経周期を4つの時期に分け、それぞれの体の変化に合わせて
『気・血・陰・陽』のバランスを調整していく方法を「周期療法しゅうきりょうほう」といいます。
この療法は私が考えた訳ではなく、「南京中医薬大学の教授 夏先生」 が提唱された方法です
この自然なリズムに寄り添うことで、ホルモン剤に頼らず、妊娠体質へと近づいていけるのです。
■1. 月経期(生理中)
この時期は、いらなくなった子宮内膜が排出されるデトックス期間。
血の巡りをスムーズにし、経血の塊や生理痛を改善することが大切です。
体を温める食事(生姜湯など)で冷えを防ぎましょう。
■2. 卵胞期(生理後〜排卵前)
新たな命の準備期間。卵子が育ち、子宮内膜が整っていく大切な時期です。
中医学では「陰」を養う時期とされ、黒ごまやクコの実などを積極的に取り入れると良いでしょう。
この時期の睡眠とストレスケアも、卵子の質に影響します。
■3. 排卵期(排卵前後) いよいよ排卵。
体は「陰」から「陽」へと切り替わります。
血流をしっかり促し、排卵をスムーズにするサポートが必要です。
軽い運動や温灸などで、体をあたため、イライラしやすい気分をリラックスさせてあげましょう。
■4. 黄体期(排卵後〜次の生理前)
着床を支える「陽」の力が必要な時期。
この時期に冷えたりむくんだりすると、妊娠しにくくなる可能性があります。
体を温めるシナモン茶や温野菜などがおすすめ。
PMSの症状が強い方は、「気」の巡りも意識して整えていきましょう。
■周期療法の魅力 ・自然なリズムで体質改善ができる
・月経不順や不妊のケアに効果的 ・副作用が少なく、食事や生活と組み合わせやすい
妊娠を希望する女性の体を、1ヶ月のガーデニングに例えるなら…
月経期は枯れた花を剪定し、卵胞期に土を整え、排卵期に花が咲き、黄体期には実を育てる。
そんな風に時期に応じた“水やり”や“栄養”が必要なのです。
■ ただし、すべての人に同じ方法が合うわけではありません。
体質に合わせた漢方薬の選び方には専門知識が必要です。 また、西洋医学の検査と組み合わせて行うことで、さらに効果的にサポートできます。
周期療法は、自然と調和しながら体を整えていく中医学ならではの知恵。
「整えることで、授かる力を引き出す」。 漢方の周期療法試してみませんか?