春になると不調が起きる理由とおすすめの漢方
春は暖かくなり、新しい生命が芽吹く季節ですが、多くの人が体調不良を感じる時期でもあります。
花粉症やアレルギー、めまい、疲れやすさ、気分の落ち込みなど、さまざまな不調が現れることがあります。
しかし、現代医学では原因がはっきりと分からない
これらの症状に対しても、中医学や漢方は有効なアプローチを提供します。
春の不調が起こる理由
中医学では、春は「木」に属し、「風」の影響を受ける季節とされています。
風邪(ふうじゃ)は「百病の長」とも言われ、身体に入り込みやすく、急に症状が現れたり、場所が移動するような特徴があります。
そのため、春には以下のような症状が出やすくなります。
アレルギー性鼻炎や花粉症:春の風とともに花粉が飛び交い、敏感な人はくしゃみや鼻水、目のかゆみを引き起こします。
めまいや頭痛:春の陽気が上昇し、体内の「肝」が過剰に働くと、気血の流れが乱れ、めまいや頭痛を招きます。
情緒不安定やイライラ:春は「肝」の季節であり、感情の「怒」と密接に関係しています。肝の気が滞ると、ストレスを感じやすくなり、イライラや不安が増します。
消化不良や胃腸の不調:春は肝のエネルギーが高まり、それが脾(胃腸)に影響を与えて消化機能が低下することがあります。
春の養生法とおすすめの漢方
春に起こりやすい不調を予防し、快適に過ごすための養生法をいくつか紹介します。
1. 適度な運動で気の巡りを良くする
春は気が活発に動く季節です。軽い散歩やストレッチ、太極拳などの運動を取り入れることで、気の流れをスムーズにし、肝の働きを整えることができます。
2. 食生活で肝と脾を調える
肝の機能を助け、春の不調を防ぐためには、以下の食材を意識して取り入れましょう。
- おすすめの食材:
- 柑橘類(レモン、オレンジ):肝の気を巡らせる
- 緑色野菜(ほうれん草、セロリ):肝の働きを助ける
- 蜂蜜、ナツメ:ストレス緩和、消化の助け
- ショウガ、ネギ:寒暖差による体調不良の予防
- 避けたい食材:
- 油っこいもの、辛すぎるもの:肝の負担に
- 過度な酸味のもの:肝の過剰な活性化を防ぐため
3. 春の不調におすすめの漢方
漢方薬は、個々の体質や症状に合わせて選ぶことが大切です。春に起こりやすい症状に効果的な漢方をいくつか紹介します。
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう):
- 花粉症やアレルギー性鼻炎、くしゃみ、鼻水、目のかゆみに効果的。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):
- イライラやストレス、不安感、PMS(月経前症候群)におすすめ。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):
- 喉のつかえ感やストレスによる胃腸の不調に効果的。
- 抑肝散(よくかんさん):
- 怒りっぽさや情緒不安定、不眠が気になる方に。
- 桂枝湯(けいしとう):
- 春先の風邪予防や寒暖差による体調不良に。
春の不調は予防できる!
毎年春になると体調を崩しやすいという方は、季節の変化による影響を受けやすい体質である可能性があります。しかし、適切な養生と漢方を取り入れることで、憂鬱な春の不調を予防し、快適に過ごすことができます。
春は「生」の季節。
身体も心も健やかに、春の訪れを楽しめるように、ぜひ漢方薬を上手に活用してください。
気になる方は公式LINEからご相談お待ちしております