「これって更年期?」と思いながら、毎日を過ごしていませんか
のぼせて顔が赤くなる。かと思えば手足が冷える。
夜中に汗をかいて目が覚める。気持ちがイライラして、ちょっとしたことで涙が出る。
眠れない日が続く。体が重くて、何もやる気が起きない……。
「年のせいかな」「もう少し様子を見ようかな」と思いながら、つらさを一人で抱えていませんか?

五十歳前後の女性が経験する更年期の症状は、人によって本当にさまざまです。
めまい・動悸・耳鳴り・頻尿・関節の痛み・肩こり・うつっぽい気分……。
症状の種類があまりにも多く、「何科に行けばいいのかわからない」「検査をしても異常なしと言われた」という声もよく聞きます。
そのつらさは、決して気のせいではありません。
あなたはどのタイプ? 中医学のタイプ分類
漢方治療では「弁証論治(べんしょうろんじ)」といって、
症状から体質タイプを見極め、そのタイプに合った処方を選ぶことが基本です。
更年期障害では、主に以下の三つの病態が関わっています。
① 子宮卵巣のお疲れタイプ
腎のうるおい(陰液)が不足している状態です。
こんな症状がある方に多いです:
陰部の乾燥・性交痛・腰のだるさ・骨がだるくて力が入らない感じ・月経がなかなか止まらない・脈が細く弦のように張っている……
治療では、「補益腎陰(腎のうるおいを補う)・子宮卵巣の潤いを増やす」を中心に、
六味地黄丸・左帰飲・杞菊地黄丸などの方剤を選択します。
② 体が温まりにくいタイプ
腎の温める力(陽気)が不足している状態です。
こんな症状がある方に多いです:
顔色が悪い・元気がない・無気力・骨がだるい・頻尿・尿が漏れる・むくみ・寒がり・動悸・めまい・帯下(おりもの)が多い・月経がいつまでも止まらない……
治療では、「子宮卵巣を優しく温める」を中心に、八味地黄丸・右帰飲 などを選択します。
③ 熱がこもってしまうタイプ
更年期にもっともよくみられる病態です。
体の虚弱によって火が制御できなくなり、のぼせ上がる状態です。症状によってさらに以下に分かれます。
不正出血タイプ 月経異常出血・不正出血が続く。
治療には清衝湯・知柏地黄丸安衝湯(去黄者)など。
のぼせほてりタイプ のぼせ・ほてり・胸から上の大量の発汗・動悸・イライラ・怒りっぽい。
治療には降衝湯・大補陰丸加味など。
メンタルの不安タイプ 不安・恐怖・眠れない・やる気がない・倦怠感・精神的な落ち込み。
治療には梔豉温胆湯・黄連解毒湯+加味逍遥散・補心丹・甘麦大棗湯など。
冷えのぼせ・不眠タイプ 心(火)と腎(水)のバランスが崩れた状態。
眠れない・イライラ・冷えのぼせ・腰がだるい・頻尿・尿漏れ。治療には黄連阿膠湯加減など。
更年期は、女性の体が新しいステージへ移行するときに起こる、自然な変化の過程です。
しかしその過程が、日常生活に支障をきたすほどつらいのであれば、適切なサポートを受ける権利があります。
漢方は、病院の治療と併用することもできますし、「検査では異常がないけれど不調がある」という段階でも相談できるものです。
更年期の症状で気になる事がありましたらぜひご相談くださいね