おりものは女性の健康状態を映し出す重要なサインですが、
異常が生じると不快感や不安を伴います。
西洋医学では多くの場合、抗生物質や外用薬での治療が一般的ですが、
東洋医学では身体全体のバランスを整えることで根本的な改善を目指します。
ここでは、中医学での治療法をご紹介します。
1. 白帯(脾虚湿盛型 ひきょしっせいがた)
症状: 白く粘り気のないおりものが増える。顔色がくすみ、手足が冷たいことが多い。
治療法: 体内の湿気を取り除き、脾臓の働きを高める「完帯湯 かんたいとう」という漢方薬が用いられます。
2. 黄帯(湿熱下注型 しつねつげちゅうがた)
症状: 黄色で粘り気があり、臭いが強いおりもの。下腹部痛や陰部のかゆみを伴う。
治療法: 体内の余分な熱と湿気を取り除く「易黄湯 いおうとう」が有効とされています。
3. 赤帯(肝火湿熱型 かんかしつねつがた)
症状: 赤みがかったおりものや血のような色を呈することも。心の乱れやストレスが影響している場合も。
治療法: 肝の熱を冷まし炎症を抑える「清肝止淋湯 せいかんしりんとう」が使われます。
4. 黒帯(火熱内盛型 かねつないせいがた)
症状: 黒っぽいおりものが出ることが特徴で、発熱や強い口渇を伴う場合があります。
治療法: 体の熱を鎮め、炎症を抑える「利火湯 りかとう」が処方されます。
5. 青帯(肝経湿熱型 かんけいしつねつがた)
症状: 青みを帯びたおりものが出現し、胸の張りや痛みを伴うことが多いです。
治療法: 肝のバランスを整える「加減逍遥散 かみしょうようさん」が適しています。
6. 盆腔炎(気滞血瘀型)
症状: 下腹部痛や腰のだるさが特徴で、治りにくい場合があります。
治療法: 血液の流れを良くし、瘀血を取り除く「血府逐瘀湯 けっぷちくおとう」が選ばれます。
7. 子宮頸炎(湿熱瘀阻型)
症状: 黄色のおりものに血が混じる場合もあり、陰部の灼熱感や痛みが生じることがあります。
治療法: 炎症を鎮める「止帯方 したいほう」と「五味消毒飲 ごみしょうどくいん」を組み合わせる治療が有効です。
東洋医学のポイント
中医学では、「証」に基づいて個々の体質や症状を評価し、それに適した漢方薬を選びます。
これにより、体の内側から健康を取り戻し、再発を防ぎます。薬の選定や治療は必ず専門の漢方相談員に相談してください。
おりもののトラブルに悩む方は、東洋医学の知恵を取り入れてみてはいかがでしょうか?
自然の力を活用し、女性としての健康を守りましょう
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