寒さが厳しくなる季節、体の「冷え」に悩む方が増えています
。冷えは単なる不快感ではなく、健康や妊活にも影響を及ぼす要因の一つです。
東洋医学の視点では、「冷え」にはいくつかのタイプがあり、
それぞれに適した漢方薬を取り入れることで効果的に改善が期待できます。
ここでは、代表的な「冷え」の4つのタイプについて紹介し、漢方での対策方法をお伝えします。
1. 外気温に敏感な「外気温の変化に弱いタイプ」
このタイプの冷えは、外気の温度変化に体がうまく適応できないことで生じます。
中医学では、このようなタイプを
「衛気不足(えきふそく)」と呼び、体のバリア機能が低下している状態です。
風邪をひきやすく、寒さに敏感で、ちょっとした外出で冷えを感じる方が多いです。
対策方法
外出時にはマフラーや防寒具をしっかり活用し、体を冷やさない工夫をしましょう。
さらに、風邪の症状だけでなく、体の防衛機能を高める漢方薬を使うことで、
冷えの改善に役立ちます。体の外側からの冷えに備え、日常的に「衛気」を補うことが効果的です。
2. 手足の冷えが気になる「末端冷えタイプ」
「手先や足先が冷たくてつらい…」そんな症状が続く方は、末端冷えのタイプかもしれません。
主な原因は血流が悪く、体の隅々まで温かい血液が行き渡らないことです。
特に足先の冷えは下半身の血流不足が影響している場合が多いです。
対策方法
このタイプには、末端までしっかり血流が届くよう、下半身を温めることが重要です。
お風呂で足をマッサージしたり、湯たんぽを使用して温めると効果的です。
また、末端の冷えを改善する漢方薬は血行を促進し、手足まで温かさを届けるサポートをします。
月経痛や肩こり、めまいがある方は特におすすめです。
3. 身体の芯から冷える「体の芯から冷えるタイプ」
このタイプは、体を温める力が低下している状態で、「腎陽虚(じんようきょ)」と呼ばれます。
湯船に浸かっても体の芯まで温まらない、基礎体温の高温期が低いといった症状が見られるのが特徴です。
対策方法
体の深部を温めるためには、温活を意識した生活が大切です。
体の芯を温める効果のある漢方薬を取り入れることで、冷えが改善されやすくなります。
また、長時間の入浴や腹巻きなども効果的です。体の内側からポカポカと温まることで、
冷えに強い体質を目指しましょう。
4. 腰から足が特に冷える「下半身冷えタイプ」
このタイプの冷えは、特に腰から足にかけて感じやすいもので、
「衝任虚寒(しょうにんきょかん)」といわれ、
子宮や卵巣周辺の温める力が不足していることが原因とされています。妊活中の方にも多く見られる冷えのタイプです。
対策方法
下半身の冷えには、子宮や卵巣周辺の血流を良くし、
温める漢方薬が適しています。
骨盤周りを温めることで、血流がスムーズになり、冷えが改善しやすくなります。
冷えが解消することで、妊活にも良い影響が期待できます。
最後に
冷え対策には、自分の体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
「冷え」を改善することで、体の調子も整い、さまざまな健康効果が期待できます。
気になる冷えがある方は、ぜひ専門の漢方薬局で相談し、自分に合った漢方を取り入れてみましょう。
この冬をポカポカと暖かく過ごし、健康的な毎日を手に入れませんか?