「せっかく授かったのに、また…」
着床までいっても、その後が継続しない。
そのたびに悲しみを味わい、妊活が怖くなってしまう。
そんなつらい経験を重ねている方が、この記事にたどり着いてくださったのかもしれません。
中医学では、妊娠3回以上続けて流産してしまうことを
「滑胎(かったい)」と呼びます。
何度も授かっては、何度も流れてしまう、という意味です。今回は、この滑胎について中医学の考え方と、ご自身でできる養生についてお伝えします。

こんな症状、心当たりはありませんか?
体質によって現れ方はさまざまですが、たとえばこんなサインがみられます。
- 腰やひざがだるく、力が入らない
- めまいや耳鳴りがある
- 夜中に何度もトイレに起きる
- 手足が冷える、または反対にほてる
- 顔色がくすんで見える、青白い
- 疲れやすく、動悸や息切れがある
- 月経の出血の色が濃い、または量が少ない
- 便秘や軟便など、お腹の調子が不安定
これらは単独ではなく、いくつか重なって現れることが多いものです。
中医学から見た「滑胎 かったい」の背景
中医学では、妊娠を維持する力は「腎(じん)」と深く関わると考えます。
腎は生命力の源であり、生殖機能を司る臓腑です。
この腎の力が生まれつき弱かったり、房事(性生活)の不摂生や過労で消耗したりすると、「衝任(しょうにん)」— 子宮や月経、妊娠の維持に関わる経絡の働き が不安定になり、着床した胎児をしっかり支えられなくなります。
同じように、脾胃(消化を担う臓腑)が弱く気血(エネルギーと栄養)が不足していたり、体に余分な熱がこもっていたり、あるいは古い瘀血(滞った血)が子宮に残っていたりすることも、衝任を乱し、胎を不安定にする原因になります。

つまり滑胎は、単に「運が悪い」のではなく、体質・体調の傾向として捉えることができるのです。
そして流産を繰り返すこと自体が、さらに腎や脾を消耗させ、悪循環に陥りやすいという特徴もあります。
ご自身でできること
妊娠する前の体づくりが、実はとても大切です。
- 体を冷やさない:特に下腹部・腰まわりは冷えを避け、腹巻きや白湯を活用しましょう
- 睡眠をしっかりとる:夜更かしは腎を消耗させます。早めの就寝を心がけて
- 消化に優しい食事を:山芋、黒豆、くるみ、なつめなど、脾腎を労わる食材を日々の食事に少しずつ
- 無理をしない:過度な運動や連日の疲労は避け、心身のペースを保つことを優先して
そして、もし妊娠がわかったら、以前に流産した時期を2週間以上超えるまでは、特に慎重に体調管理を続けることが望ましいとされています。
一人で抱え込まなくて大丈夫です
体質は一人ひとり違います。
腎の弱りが中心の方、気血の不足が目立つ方、瘀血や熱が関わっている方——同じ「滑胎」でも、体の状態はそれぞれ異なります。
だからこそ、ご自身の体質をきちんと見極めたうえで、合った漢方薬を選んでいくことが大切です。
何度もつらい経験を重ねてこられた分、次こそはという思いも強いはず。その思いに寄り添いながら、一緒に体を整えていきましょう。
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