体の冷えと漢方のちから
朝晩の風に、ひんやりとした冷たさを感じる季節になりました。
毎年この時期になると、「またあの冷えがつらくなるのかも…」と、
気温の低下を前に憂うつになる方も多いのではないでしょうか。
たとえ厚着をしていても、手足が氷のように冷たかったり、体の奥からじんわり冷えを感じたり…。
その“冷え”は、単に外の寒さのせいではないかもしれません。
東洋医学では、冷えは体からのサイン。
体質や内臓の働きによって冷え方にも違いがあり、それぞれに合った対策が必要とされています。
東洋医学で考える「冷え」のタイプ

冷えには大きく4つのタイプがあり、原因や対処法も異なります:
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寒邪(かんじゃ):外から寒さが入り込んで起こる冷え。
風邪の初期や冷たい風に当たりすぎた時に感じるゾクゾクが特徴です。
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陽虚(ようきょ):体を温める力が弱っている状態。
年中冷えを感じやすく、特に下半身や腰の冷え、疲れやすさが気になる方はこちらに該当することが多いです。
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陽気鬱阻(ようきうっそ):ストレスや気の巡りの停滞で、
手足だけが冷たく顔はほてるなど、温度感覚にアンバランスさが出るタイプ。
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血虚受寒(けっきょじゅかん):血の不足により冷えが起こるタイプ。
貧血ぎみの方、乾燥肌、めまい、不眠などがある方に多く見られます。
漢方は、冷えに悩むあなたの“味方”です

「毎年のことだから仕方ない」そう思っていませんか?
漢方では、あなたの“冷えの原因”を見極め、その体質に合わせて処方を考えます。
たとえば――
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寒邪には、体を温めて外からの冷えを追い出す
「葛根湯 かっこんとう」や「麻黄湯 まおうとう」
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陽虚には、体を根本から温める
「八味地黄丸 はちみがん」や「真武湯 しんぶとう」
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陽気鬱阻には、気の巡りを整える
「逍遥散 しょうようさん」や「加味逍遙散 かみしょうようさん」
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血虚受寒には、血を補い温める
「当帰芍薬散 とうきしゃくやくさん」や「温経湯 うんけいとう」
冷えの根っこを整えることで、眠りやすくなったり、気分が穏やかになったりと、思わぬうれしい変化もあるかもしれません。
「体質に合わせた冷え対策」、今年こそ始めませんか?
あなたに合った漢方を知ることは、「この時期が来るのが楽しみになる」第一歩です。
冷えに振り回されず、心も体もぬくもりを感じられる毎日を迎えるために。
気になる方は、ぜひ 公式LINEからご相談くださいね。