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こうれいどう健康通信

乳がんの治療中・治療後に漢方ができること

乳がんで治療を頑張っているみなさまへ

 

「抗がん剤を始めてから、体がだるくて何もできない」

「ホルモン療法の副作用で、顔がほてって眠れない夜が続いている」

 

そんな声を、漢方相談の時よく聞きます。

乳がんの治療は近年めざましく進歩していますが、

治療を続けながら「今の体のつらさ」と向き合っている方は多くいらっしゃいます。

漢方は、がんを治すものではありません。

 

しかし、治療中・治療後の体を内側から支える力として、

西洋医学と組み合わせながら活用できるものがあります。

 

抗がん剤・放射線治療の副作用に:「気・血」を補う

抗がん剤や放射線治療は、がん細胞と同時に体全体にも大きな負担をかけます。

東洋医学では、この状態を「気虚(ききょ)・血虚(けっきょ)」

すなわち、体を動かすエネルギー(気)と全身に栄養を届ける力(血)が著しく消耗した状態と捉えます。

 

 

強い倦怠感、食欲不振、

吐き気、免疫力の低下。

 

これらは気血の消耗と深く関係しています。

 

漢方では、

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)のような

「気と血を補う漢方」を体質に合わせて用いることで、

消耗した気血を少しずつ立て直し、治療を乗り越えていく体力をサポートします。

 

 

ホルモン療法の副作用に:更年期様症状への対応

 

 

乳がんのホルモン療法(タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬など)は、

エストロゲンを抑えることで再発を防ぐ大切な治療です。

しかし同時に、更年期に似た症状

ほてり・のぼせ(ホットフラッシュ)、

発汗、関節痛、気分の落ち込みなどが現れることがあります。

 

これらの症状に対して、

通常の更年期であればホルモン補充療法(HRT)が選択されますが、

乳がん治療中はエストロゲン製剤の使用が制限されるケースがほとんどです。

そこで注目されるのが漢方です。

 

東洋医学では、

ホットフラッシュや不眠・イライラを

「腎陰虚(じんいんきょ)」——腎の陰(体を潤す力)の不足と考え、

六味地黄丸(ろくみじおうがん)や加味逍遥散(かみしょうようさん)などを用いて、

体の「熱を冷ます」アプローチをとります。

 

エストロゲンを含まないため、ホルモン療法との併用についても担当医に確認しながら相談いただけます。

 

術後の体力・心の回復に

 

手術後の体は、気血が大きく消耗しています。

傷の回復、リンパ浮腫、疲れが抜けない感覚——

こうした術後の不調も、体質に合わせた漢方でサポートできることがあります。

また、がんの診断・治療という経験は、体だけでなく心にも深い影響を与えます。

不安、恐れ、焦り。東洋医学では「心(しん)」と

体は一体と考え、気持ちが安定することで体の回復も促されると捉えます。

 

漢方相談では、症状だけでなく、

今の気持ちや生活のリズムも含めて、丁寧にお話を伺いながら処方を考えます。

「治療が終わってから、体が以前と全然違う気がする」という方も少なくありません。

 

乳がんの治療後も、体と心のケアは続きます。

 

漢方は、そのような「治療後の日常」に寄り添うためのものでもあります。

 

ひとりで抱え込まず、どうかお気軽にご相談くださいね

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