アトピー性皮膚炎でお困りの方こんにちは
「梅雨になるとアトピーが悪化するんです…」
毎年この時期になると、そんなご相談が増えてきます。
✔ かゆみがひどくなる
✔ じゅくじゅくした湿疹が出る
✔ お薬を塗ってもなかなか良くならない
このようなお悩みをお持ちの方に、ぜひ知っていただきたいのが、
中医学における「湿邪(しつじゃ)」という考え方です。
湿邪とは何か? 〜アトピーとの関係〜
中医学では、梅雨の湿気は「湿邪」として体に悪影響を及ぼすと考えます。
この湿邪は、じっと体にとどまり、皮膚や内臓の働きを鈍らせてしまいます。
特に、アトピー性皮膚炎の方にとっては、この湿邪が大敵。
☑ かゆい
☑ ジュクジュクする
☑ 治りが遅い
そんな症状は、まさに「湿邪」の特徴そのものです。
どうして梅雨に悪化するのか? 中医学の視点から
アトピーの方が梅雨に悪化しやすいのには、いくつかの中医学的な理由があります。
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脾(ひ)の弱り:
脾は水分代謝を担当する“消化吸収の司令塔”のような臓腑。ここが弱ると、体の中に余分な水分=「湿」が溜まります。
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外湿の侵入:
湿気の多い梅雨時期は、外からの湿邪が体に入り込みやすくなります。
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湿が熱を生む=湿熱(しつねつ):
体内の湿が長くとどまると、今度は熱を生んでしまいます。これが“赤くてジュクジュク”というアトピー症状につながるのです。
対策は? 〜皮膚だけを見ず、“中から整える”〜
皮膚に現れているのは、あくまでも“結果”です。
大切なのは、その土台となっている体質を整えること。
私たちが漢方で考える治療方針は以下の通りです:
▪ 健脾利湿(けんぴりしつ)
脾を元気にして、余分な水分を取り除く
▪ 清熱解毒(せいねつげどく)
たまった熱と毒を冷まして、皮膚の赤みやかゆみを改善
▪ 養血潤燥(ようけつじゅんそう)
血を補い、乾燥して敏感になった肌を内側から潤す
日常生活でできる体質改善のポイント
漢方薬だけでなく、日々の生活養生がとても大切です。
✔ 食事:甘いもの・揚げ物・冷たい飲み物は湿を生みます
→ おすすめは、はとむぎ・緑豆・あずきなど“湿を出す食材”
✔ 適度な運動:軽く汗をかくことで、余分な水分を体外に排出
✔ 環境管理:除湿機や換気で、室内の湿度を50〜60%に
✔ 睡眠:夜更かしは脾を弱らせるので、早めに休みましょう
漢方のメリットは「根本から整える力」
現代医学の軟膏や抗ヒスタミン薬では一時的に症状が引いても、
「毎年この時期になるとまた悪化する…」という方も多いです。
漢方は、一人ひとりの体質を見極めて、
肌だけでなく、全身の巡り・免疫・消化・睡眠まで一緒に整えていきます。
最後に:湿気の季節も、あきらめないで
アトピーがつらくなる季節だからこそ、
体質から見つめ直してみませんか?
症状を抑えるだけでなく、「再発しにくい体」を目指す。
それが、漢方の得意分野です。
私たちは、あなたの体質に合った漢方と、丁寧な生活アドバイスでサポートします。
梅雨時期の不快感に悩んでいる方は、ぜひお気軽にご相談ください。