
流産を経験された方のお気持ちとして
「また同じことが起きてしまったら…」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
心も体も疲れてしまい、「どうして私だけ… 何が悪いんだろう….」と自分を責めてしまう方も少なくありません。
中医学(中国伝統医学)では、こうした繰り返す流産を**「滑胎(かったい)」**と呼びます。
西洋医学では原因が分からなかった場合でも、
中医学の視点で体のバランスを見直すことで、新しい一歩を踏み出せることがあります。
中医学で考える「滑胎(習慣性流産)」の原因
中医学では流産の背景に、いくつかの体質的な原因があると考えます。代表的なのは次の4つです。
1. 腎気虚タイプ
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生殖を司る「腎」の力が弱く、胎児を支える力が不足している状態。
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症状の目安:腰のだるさ、冷え、足腰の弱さ、頻尿など。
2. 脾気虚タイプ
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消化吸収の働きが弱く、エネルギーや栄養(気血)が不足している状態。
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症状の目安:疲れやすい、食欲がない、むくみや下痢がある。
3. 血虚タイプ
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栄養となる「血」が不足し、子宮や胎児を養いきれない状態。
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症状の目安:顔色が悪い、めまい、動悸、爪がもろい。
4. 瘀血タイプ
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血流が滞り、子宮の環境が整っていない状態。
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症状の目安:生理痛が強い、生理血に塊が多い、手足の冷え。
おすすめの漢方と養生
これらのタイプごとに、用いられる漢方の方向性が変わります。
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腎を補う処方:寿胎丸(じゅたいがん)など
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気血を補う処方:帰脾湯(きひとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など
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血を養う処方:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)など
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血流を改善する処方:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など(※妊娠中は必ず専門家の判断が必要です)
大切なのは、「自分の体質を見極めること」。同じ流産経験でも、体の状態は人それぞれです。
日常生活でできるサポート
漢方薬と合わせて、生活の中でできることも大切です。
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冷え対策:腹巻き・靴下でお腹や足を温める。温かい飲み物(生姜湯・黒豆茶)もおすすめ。
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ストレスケア:深呼吸や軽いヨガで気持ちを緩める。
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適度な運動:無理のないウォーキングやストレッチで血流を促す。
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栄養補給:鉄分(レバー・ほうれん草)やタンパク質(卵・魚)、ビタミンE(ナッツ)を意識。
まとめ
習慣性流産は、心身に大きな負担を与える出来事です。
でも、中医学の視点で体を整えることで、「また赤ちゃんを迎える準備ができる」状態に近づける可能性があります。
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「腎を補う」
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「気血を養う」
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「血流を整える」
こうしたアプローチは、妊娠を継続する力を底上げしてくれます。
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気にかかる事はぜひご相談ください