
朝夕が涼しくなり、秋の気配を感じるようになりましたね。
過ごしやすい季節のはずなのに、
「この時期になると子どものアトピーが悪化してつらそうで…」と悩んでいませんか?
実は、秋はアトピー性皮膚炎が悪化しやすい季節。
中医学ではその理由がしっかりと説明されています。
今日はお母様に知っていただきたい、秋特有の肌トラブルとその対策についてお話しします。
秋は「燥邪(そうじゃ)」が肌を傷つける季節
中医学では、季節ごとに体を乱す原因(邪気)があると考えます。
秋の代表は「燥邪」。
乾燥の邪気で、皮膚や呼吸器から入り込み、体の潤い(津液 しんえき)を奪ってしまいます。
エアコンの風や季節風が加わることで、肌はさらにカサカサに。
粉をふいたような状態になったり、かゆみが強くなるのもこの燥邪の仕業かもしれません。
「血虚」と「内風」がかゆみを引き起こす
乾燥が続くと、体の中の「血(けつ)」が不足しやすくなります。
血は肌に栄養と潤いを与える大切な存在。これが足りなくなる状態を「血虚 けっきょ」と呼びます。
血虚が進むと、体の中で「内風 ないふう」という風のようなトラブルが生まれ、かゆみが強く出てきます。
乾いた大地に風が吹くと砂埃が舞い上がるように、乾いた肌に内風が起きると強いかゆみが出てしまうのです。
お母様ができる秋の養生法
少しの工夫で、お子様の肌を守ることができます。今日から試せる養生法をまとめました。
1. 食べ物で潤いを補う
梨、白キクラゲ、百合根、山芋、豆腐、鶏肉、卵などは体を潤す作用があります。
反対に、辛いものや揚げ物・炒め物は乾燥を悪化させるので控えめにしましょう。
2. 入浴とスキンケア
お風呂はぬるめのお湯に短時間。
ゴシゴシこすらずにやさしく洗ってください。
お風呂上がりはすぐに保湿剤を塗り、衣類は肌触りの良い綿素材がおすすめです。
3. 睡眠で血を養う
夜更かしは血虚を悪化させます。成長期のお子様にとって、
睡眠は血を補う大事な時間。早めの就寝を心がけましょう。
4. 心のケア
秋は気持ちが落ち込みやすい季節でもあります。
お子様がストレスを溜めないよう、たくさん会話をしてリラックスできる環境を作ってあげてください。
お母様へメッセージ
アトピーのお子様と向き合うのは本当に大変です
。かゆみで眠れない姿を見ると、代わってあげたい気持ちで胸がいっぱいになりますよね。
でも、季節の特徴を知り、早めに手を打つことで、症状はぐっと楽になります。
中医学には「季節に応じた養生」という知恵があり、それを実践することでお子様の肌を守ることができます。
もし「なかなか改善しない」「もっと深く体質から整えたい」と感じたら、漢方相談で専門的に体質に合ったケアを取り入れるのも一つの方法です。
お母様の工夫とサポートで、この秋を少しでも楽に乗り越えられるよう願っています。
ご相談は公式LINEからお待ちしております