「かゆくて夜眠れない」「掻き壊して血が出てしまう」
そんなお子さんの姿を見るのは、本当に胸が痛みますよね。
「どうしてうちの子ばかり…」「何をしてあげればいいの?」
と、自分を責めてしまうお母さんも少なくありません。
でも、決してお母さんのケアが足りない訳ではないです。
ご自身を責めないでください
中医学の考え方では、子どもの体には“子どもならでは”の理由があるのです。
子どもの体は「稚陰稚陽 ちいんちよう」=まだ未完成のバランス

中医学では、子どもの体を「稚陰稚陽(ちいんちよう)」と表現します。
これは、体を潤す「陰」も、エネルギーとなる「陽」も、まだ発展途上という意味です。
たとえるなら、子どもの体は“やわらかい若木”のようなもの。
ちょっとした気温の変化やストレス、環境の変化にも大きく影響を受けてしまいます。
だからこそ、アトピーなどの肌トラブルが出やすいのです。
肌は「内臓の鏡」〜体の中のバランスがそのまま表れる

「皮膚」は、体の中の状態を映し出す鏡のような存在。
特に、肺や脾(消化器)の働きが乱れると、肌のバリア機能が弱まりやすくなります。
たとえば——
・季節の変わり目で咳が出やすい
・冷たいものや甘いものが好き
・食欲にムラがある
そんなお子さんは、体の内側のバランスが崩れやすく、それが皮膚に現れている可能性があります。
改善の鍵は「腎」と「脾」を育てること

アトピー改善のポイントは、表面の炎症を抑えるだけではなく、
体の“土台”をしっかり整えてあげることです。
中医学では、
-
腎(じん):成長や発達のエネルギー源
-
脾(ひ):食べたものを消化吸収して体を養う中心
-
この2つを育てることが、子どもの健康な肌づくりの基本になります。
🔹腎を補うには:
夜はしっかり寝かせてあげること。早寝早起きがいちばんの漢方です。
黒ごま・クコの実・しらすなどもおすすめです。
🔹脾を整えるには:
冷たい飲み物や甘いお菓子を控え、温かいお粥やスープを中心に。
山芋やかぼちゃなどのやさしい食材が胃腸を守ってくれます。
「焦らず、育てる」という気持ちで

アトピーは、薬で一気に治るものではなく、
“体が育つ力”を少しずつ取り戻していく過程です。
お母さんが焦らず、お子さんの体と心を見守りながら、
一緒に“内側から整える”視点を持ってあげてください。
稚陰稚陽の時期を丁寧に過ごすことが、
将来、肌も心も強く育つための何よりの土台になります。
当店にはお肌の相談に強い漢方相談員が在籍しております
気になる事は公式LINEからご相談お待ちしております